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消防士の勤務時間・勤務体系

消防士はほとんどの場合365日24時間、いつ何時起こるかも知れない災害に備えて万全の状態で待機しています。
そのため、一般的な公務員の勤務体系とは全く異なるのが特徴です。また、所属する各自治体によってそのシステムは変わりますが、中には一般的な公務員と同じく8時半前後に出勤をして17時半には消防署を出る、というパターンを繰り返す消防士もいます。けれど、ほとんどの場合は24時間勤務と休日を繰り返すなどの交代制によるシフト制です。

また、災害が発生していない時でも災害に備えたハードな訓練を行なったり、様々な建築物や一般企業等の立入検査を行ったりと労働は多いでしょう。その他にも、小学校や町内会などで開催する避難訓練の指導を行うこともあります。そして外での業務だけではなく報告書の作成なども行うなど、一般企業で働く方とは違い複雑です。
ここでは消防士の様々な勤務時間・勤務体系を詳しく紹介いたします。

消防士の勤務は基本的に3交代制

消防士は、年間を通じて定められた日数の休日を確保するためもあり、交代制の中でも2交代制と3交代制の勤務体制が取られています。
いずれにしても人並み以上の対応力と体力が必要とされるため、精神的にも強くバイタリティあふれる頼もしい人材が多いといわれているのです。

2交代制の場合

 2交代制の場合 2交代制というのは、24時間勤務→非番→休日→24時間勤務→を繰り返しで行う交代勤務のことです。この制度が一番多く、シフトは毎月変わります。
非番の時は基本的には自宅や寮で体を休めることが出来ますが、完全に休みという意味ではありません。火災が発生した時にはすぐに出勤出来るようにしなくてはならないので、遠出の旅行や飲み会に行くなど、飲酒も避けなくてはなりません。また火災だけではなく、豪雨や落雷、台風による救助や捜索などの対応で、非番とはいえ一日中出動する日も。

この他にも防災訓練イベントなどの地域行事で地域の方との触れ合いや、華やかな花火大会の安全を守るのも非番の人がやることになります。しかし非番の日にイベント等も無く、幸いにして災害も起こらなければ家族とゆっくりすることも出来ますし、体力温存の日にすることも可能。非番の次の日は完全な休日となり、緊急の場合を除けば有休を使い旅行などプライベートを充実させることも可能です。。

3交代制の場合

3交代制の場合 3交代制とは、日勤→当番→非番に分かれる交代勤務を指します。
例えば、ある週は「火・金・日」が24時間の当直となり次の日が非番に、その後2日間が完全な休日。次の週は「水・土・月」が24時間の当直勤務、翌日が非番でまた2日間の休日です。翌々週は「木」が24時間の当直勤務、次の日が非番、その後が休日という繰り返しになります。こんな風に聞くと、休みが多く楽そうと思われがちですが、災害現場へ向かう以外にも空いた時間があればトレーニングを行い、強靭な肉体とチームワーク作りをするなど人にもよりますが、歳を重ねていけばいくほど体力的には厳しくなるでしょう。

ただどちらかといえば3交代制の方が楽といわれていて、年配の方ほど3交代制の人気が高く、体力的に余裕のある若い方なら2交代制でも耐えられやすい傾向です。ただし旅行に行きたい、遠出をしたいなど休日をアクティブに過ごしたいと考えている方には3交代制が人気です。

毎日勤務の場合

毎日勤務の場合 毎日勤務というのは、基本的に朝の8時半から夕方17時半までの間に働く勤務体系のことです。月曜日から金曜日まで働き、土日が休みになるという一般企業の方と同じようなシステムになります。
しかし24時間通報を受けて出動をする消防署では、これを採用しているケースはほとんどなく、この制度は基本的には消防庁の本庁勤務などデスクワークの職場で多く見られ、例えば、東京都の場合はポンプ隊や救急隊は2交代か3交代の交代制勤務で、予防業務や本庁の職員は毎日勤務となります。
ただ、消防署に所属していても体調や怪我などにより不規則な交代勤務ではなく毎日勤務になる場合も。また、火災現場の消火や救助などではなく、災害に対する建物の安全性を事前に綿密にチェックする業務を主に行う職員は、この制度が適用されることが多いようです。

このように、毎日勤務以外の勤務体系は非常に不規則です。消防所の第一線で働く消防士の場合、交代制になることがほとんどで、たとえ火災がなくても事故による急病人やケガ人を救急車で迎え、応急処置を行う救急救命活動やランニングや厳しいトレーニングを日々しています。このように消火活動や救急救命活動はもちろんのこと、いかなる時もそれぞれに専門的知識が必要となるため、体だけではなく頭もかなり使う選ばれた人にしか出来ないハードな仕事です。ですから常日頃から食事などによる体調管理や家庭の温かさなどで、精神面の管理にも気を配ることが大切でしょう。そのため消防士がいる家庭はたいへん結束が高く、いつまでも新婚カップルのように仲の良い夫婦が多いといわれています。