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警察官の住宅事情
警察官はどんなところに住んでいるのでしょうか?ここでは警察官の住宅事情を紹介致します。
研修中は全寮制
警察官になりたてで、警察学校に通う間は全寮制のため、自分の家というものはありません。寮は1人1部屋ではなく、数名1部屋の団体生活です。警察学校は危険や困難にも負けず、誇りと使命感に溢れる人間を養成する学校なので、民間の社員寮とは違い厳しい規則がたくさんあります。
また上下関係も厳しいので、ここを乗り越えられるかどうかが警察官としてやっていけるかどうかのポイントになります。
警察学校を卒業した後の住宅事情
厳しく、苦しかった警察学校を卒業してからも独身の警察官は寮生活が続きます。この独身寮が自由かというと、独身寮で何年も暮らした20代の警察官Aさんによると、この独身寮での生活こそ警察官魂を叩きこまれた場だと主張します。
「警察学校卒業後、独身寮に配属になった1日目から特別な理由がない限り、独身者は独身寮での生活を強制されます。昔は数名1部屋の団体生活でしたが、今は基本的には個室です。部屋は6畳1間のカーペット敷き。ベッドと机は最初から完備されており、警察学校の個室というイメージです。
警察学校とは違い自由にしていいので、部屋が汚い人もいますがやはり警察学校で教育されているせいか、多くの人が整理整頓をしっかりしています。風呂、トイレは共同で、フロアごとに10畳くらいの広さのミーティーングルームが設けられています。ここには大きな液晶画面が備え付けられており、寮での伝達事項を伝えたり、飲み会を行ったりします」
警察学校並みに厳しい上下関係
独身寮は基本的には1人1部屋ですが、設備の古い独身寮では2人部屋になることもあります。その場合、先輩は部屋長、後輩は部屋子と呼ばれ、部屋子は部屋長の世話をしなければなりません。部屋子は洗濯物、掃除、靴磨き、酒の買い出しと、部屋長から命じられた雑用は全て引き受けなければならないのが暗黙のルール。
ただし、部屋長は部屋子にその分お返しをしなければいけません。酒を飲む機会があれば酒代は部屋長がすべて支払い、洗濯をしてくれたなら1,000円程度のお駄賃を包むのが慣例。
また、大規模な寮になると寮長だけでなく、副寮長や次席といった役職が置かれており、これら役付きの寮生の洗濯物や部屋の掃除、寮内での行事進行役など、役付きの寮生の手足となって働かなければなりません。
前出の警察官Aさんによると
「例えば、寮内に置かれている卓球台を使って卓球大会とか、休日に署内で自発的に行われている柔道、剣道の武道大会とか、そういう行事では新人はまさに雑用役としてこき使われます。その代わり、新しく新人が入るまで寮長が食事代や酒代は全部出してくれます。そのためお金で困ることはまずないです。しかし中には破天荒な寮長もいて、新人の部屋を深夜、朝に襲撃し、酒を飲む。タイミングが合えば他の寮生も誘い、その場で酒盛り。毎日毎日酒の日々。もちろん仕事もあるのですが、いっても聞いてくれません。結局そのまま朝まで酒を飲み続け、一睡も出来ずに出勤なんてことも頻繁にありました。そもそも警察官を独身時代に寮生活させるのは、警察署内で発生する雑用に駆り出すため。
だから休日に寝ていると仕事に駆り出されることも頻繁にありました。それが嫌で早く結婚して、独身寮を出る人も少なくないです」
警察官の団結力は寮生活で養われる
最近、結婚を機会に寮を出たという30代の警察官Cさんによると、このような厳しい寮生活によって警察官の団結力や身内意識が養われていると主張します。
30代の警察官Cさん
「寮での生活は警察学校の延長のようで、嫌だなと思ったこともあります。朝は6時起床、夜は10時消灯。食事は寮内の食堂で朝と夜出ます。休日は朝だけなので、それ以外の食事は自分たちで作ります。寮には共同のキッチンがあり、そこで、みんなで料理を作り、一緒に食事をすることもしばしば。その時、寮ごとに秘伝の料理があり、ほとんどが闇鍋のようなものですが、それを新人は平らげないと寮生として認められないというルールがあります。
認められた者は何かあった場合、たとえそいつが悪くても先輩がかばってくれます」
Cさんの言う通り、警察官の身内意識の強さ、団結力の強さは、この寮生活にその一端があることは間違いないでしょう。かつて、大部屋が当たり前だった時代に比べ、「若手警察官の元気がなくなった」という声もありますが、それでも「独身寮が警察官の士気の根源」という伝統は今も昔も変わりはないようです。
結婚後の警察官の住宅事情
警察官には独身寮だけでなく、「官舎」と呼ばれる社宅があります。
ただし「官舎」は場所によって条件がまったく違い、若い警察官は条件の悪い官舎に住まされることが多くなります。そのため、最近では官舎を避け、賃貸マンションに住むカップルが多いようです。
警察官はマイホーム率が高い?
そもそも警察官になろうという人間は、皆根は真面目なため貯蓄好きが多い傾向にあります。そのため、他の職業に比べて持ち家率は結構高いのが特徴です。公務員の平均年収を調べてみると、警察官は813.5万円と税務署職員の739万円、や地方公務員の715万円を大きく上回っています。
将来マイホームが欲しくて、公務員の中で結婚相手を選ぶのならば警察官を選ぶのが良いといえるでしょう。